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■ 未生流 ■

創流者:未生斎一甫 / 山村山碩 1761-1824
創流背景:江戸時代・文化文政期 / 町人元禄文化 大阪 斎藤町 / 現 高麗橋辺

一甫の教え:人も人倫の教えがなければ愚か、人も草木も虚である外観の美と実である内なる理念が調和されてこそ真の姿がある。真なる本質を追求すべき未生の理には、歪曲や誇大なるものはあってはならず、蔑まれるべきものである。朱子学の『誠』、即ち偽り飾る事のない在り様を尊み、流派を権威づけるような見せかけの物を蔑み、独自の花の理論と技術で未生流を広める。

未生とは:視覚による認識でなくもっと内奥にある本質に目を向けなければ、花を挿げること、生きて行く事も虚しいだけである。その本質とは形という物が生じておらず、天と地という概念もまだ別れていなかった時にあった、ただ一つの物に通じる事である。内奥にあるひとつの本質とは何かを一心に考え感じ続ける。それが未生である。          /『本朝挿花百練』より


■ 生命ある造形 ■

■ 視覚的イメージ
 素材性:どこに美があるか。内に潜む本来の美のフォルム、移ろいやすさの
     中に安定を追求
 造形性:形・色・点・線・面・空間・律動・動勢・構成・量感・主張・
     香り・表面構造
     いけばなに造形性を持たせ人間的秩序を導入し、本来の人の
     成り立ちを取り戻す
■ 非視覚的イメージ
 人間性:創造的感情の表出 感情・感性・心的の現れ。独自の哲学の確立。
     自己のパラドックス 命題の解決


■ 色彩調和論 ■

■ 配色調和:好感=色彩の多様性に統一・調和の追求
■ 色彩調和の形式
 共通性の調和:色相が同一・類似  対称性の調和:色相が対称の調和
 色相環:色相、明度、彩度、
■ 輝きの色:惑星の力に属する動的な力を持つ色彩 赤、青、黄(三原色)
■ イメージの色:惑星の力に属する静的な安定色彩 黒、緑、桃、白
■ 木々が持つ色:色彩のファンタジーあふれる多様性
 色彩調和の一般原理:秩序、類似性、明瞭性、なじみ
■ 形と色の照応関係:形は色の体、色は形の心
■ 赤:正方形・立方体・直角  青:円形・球・鈍角
 黄:三角・四面体・鋭角
■ 色の機能:進出・後退性、誇張・収縮性、軽・重感、視認性


■ 造形理論 ■

■ いけばな・オブジェの錬金術
植物の一次元的命を断ち、自己の観念・情念をそこに吹き込み、内・外的変換の家庭を二次元的生に転換する。植物のエーテル的生命と人の内面に有る心的生命が融合し、錬金術と同じ課程を経て、新たな花の結晶として表れる。

万物は絶対一元的なもの・一つのイデアによって構成されている。芸術を芸術でたらしめ、物体を物体で足らしめている物は何かを追求。自己内での建設と破壊を繰り返し、一元・観念的な物に形をあたえるこの世界に存在する全ての物質の本質を解き明かし、存在のなり断ちを追求。

植物のエーテル的生命、人の内面にある心的生命の融合
植物の一時的生命を断つ→地黄の観念・情念を宿す→内外的変遷の過程を経て二次元的生に転換

マテリア説 物質=第一原質+形相
      世界創造以前にあった唯一の物質+物質の性質を決定する要素
      花・人・物質のプリママテリアとはなにか。
三大元素説 硫黄(父性的、能動)
      水銀(母性的、受動)
      塩 (中性、両性具有)
四大元素説 物質の状態として土・水・火・風(木)の元素で構成+金・
      エーテル

■ 動き・リズムの基は対立する要素である。
■ 形態の文法出ある幾何学 形、形の締める空間の性質を究明する
■ オブジェの文法である構造・構成


■ 土器に花 ■

現代のいけばなとされる領域においては花道の伝統を破る事によって、現代人としての美に対する態度を書く露津使用とする傾向が強い。しかし、根本は伝統の美の力が生き、そこへ帰ってくるように思う。
                     /未生流総家 先々代 和田翁甫

               

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